伊藤製麺

石臼挽きで丁寧に作り上げた「ならいそば」

「そばは三立て」といわれるように、挽き立て、打ち立て、茹で立てがおいしいとされています。乾麺はこの限りではありませんが、そばの命である香りとのど越しを生かすには、やはり挽きたての石挽きそば粉が必要です。伊藤製麺では、ゆっくりと時間をかけて石臼で挽いたそば粉を使って丁寧に作っております。そばの持つ本来の香りを是非お楽しみください。

ならいそば

上州の乾燥した気候を利用し自然乾燥させて作ります。「ならいそば」のふるさと吉岡町は、上州群馬のど真ん中、東に利根川、西に榛名山を望む田園地帯です。上州に吹く冬の冷たい季節風は「からっ風」と呼ばれ、この土地の名物のひとつとなっています。からっ風に吹かれるのはつらいものですが、この乾いた風は昔から人々の生活に利用されてきました。大根やこんにゃくを干す光景は上州の風物詩となっています。

ならいそば ならいそば

そばの持つ荒々しいまでの素朴さを前面に押し出した「太麺」繊細ながら風味豊か、そののど越しがなんとも心地よい「細麺」季節やお好みに合わせてお楽しみください。

石臼はゆっくりまわさなければ、その特性を生かせません。とても生産性の低い道具です。しかしこちらの望む粉を作り出してくれます。乾麺に最適なそば粉を少しずつ丁寧に挽いてくれる。それが石臼なのです。

ならいそば
  • 粉焼けがないので
    そばの風味が生きています

    石臼の回転スピードは石の周辺で秒速0.5ないし1メートル、中央部ではこれよりはるかに小さい。それに対し現代の高速製粉機はその10ないし100倍に達します。粉砕物にかかる粉砕エネルギーは速度の自乗に比例するといいますから、石臼の100ないし10000倍という驚くべき値になります。このエネルギーは瞬間的に穀粒の局部に集中し、粉砕が行われた後はそれが穀粒の局部に広がり、瞬間的に著しい高熱を発生します。これがそばの組織を破壊し、そばをまずくするというわけです。

  • 必要以上の空気に
    触れないから香りが良い

    石臼の目に閉じ込めた状態で粉砕するから、大量の高速気流に触れません。したがって香りが飛ばず粉塵発生も少ない。

  • 自然なブレンディングによる
    風味豊かなそば粉に

    石臼は粉砕と同時に石臼面で粉を練る(ブレンドする)効果をあわせて持っています。石臼で粉砕したそば粉を顕微鏡で見ると、大きい粒子の周りに微粒子をまぶした状態になっていることがわかります。ブレンディングが自然の味を生かすのに大きな効果を発揮しているわけです。

  • 石臼の通気性のよさが
    そばの変質を防ぎます

    臼面の溝、特に上臼の溝は通気性がよく、臼面に熱がこもるのを防ぎます。臼面は連 続粉砕しても体温ぐらいの温度以上に昇温しないのでわかります。人肌の粉砕と言われるのがそれです。

  • そばの組織を壊さず挽くから、
    そば本来の良さが生きています

    石臼では、叩くのではなく剪断力で剥がし取る作用が主体になって粉砕が行われます。これは物質固有の層状組織をこわさずに無理なく粉砕する効果を持っています。

  • 石臼でしかできない効果

    一見石臼の目と同じ粗面を持つ金属や砥石で臼を作っても、同じ粉砕効果は出ません。これは石面の微細表面構造のためで、これが粒子をとらえ、すべり摩擦による発熱を防ぐ訳です。

  • 不ぞろいな粒が
    作り出す味の複雑さ

    石臼で粉砕したものは、粒度があまり揃っていない。粗い粒子も細かい粒子も混在しています。機械製粉は粒度が揃って、一見美しい粉に見えるが味が単調になります。たとえば粗粉が風味を、微粉がねばりをというような複合効果があるのです。

おいしい麺をお客様に届けるべく一束一束丹精込めて、丁寧に手作りをしております。夫婦と娘、そしてたったひとりの従業員で仲良くけんかしながら毎日を作っています。

ならいそば

みがき・皮むき

玄そばはしっかり温度管理された冷蔵コンテナの中で保管します。庫内は一年中13℃に保たれています。玄そばすぐには挽かず、最初に混ざっている火山岩やごみを丁寧に取り除き、皮をむきます。皮のすぐ下においしい成分が含まれているので粗くむきます。

石臼挽き

通常の製粉10倍以上の時間をかけて、石臼でゆっくりゆっくり挽いてゆきます。ゆっくり挽くことで、そば本来のが持つ香りや風味が生かされます。3回ほどふるいにかけて、最適な粗さを出せば、しっとりとした上質なそば粉に仕上がります。

こね

添加物は一切使わず、つなぎ・食塩・水だけを加えてこねます。水加減は気温や湿度によって変わるそば粉の状態により微調整します。長年の勘だけが頼りです。

のばし

材料を圧着、2枚重ねの帯状にし、いくつかのロールを通して伸ばしてゆきます。

そば切り

切り歯で麺を細く切ります。その後3メートル程の長さでカット。ガチャン…ガチャン…と心地よい音が工場内に響きます。

乾燥

その日のお天気によりますが16~18時間かけて自然乾燥させます。干したばかりの麺はまだ柔らかく風にそよそよなびきます。

袋詰め

心をこめて一束一束確認しながら袋に詰めてお客様におとどけします。

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